2020年6月17日水曜日

育児休業給付金の上限の罠

私はこのたび育児休業を取得して、育児休業給付金をもらうことになりました。
手続きは時間がかかるようで、まだ振り込まれていませんが。

この育児休業給付金は、ママの場合の事務処理や金額、期間はよく見かけますが、パパの場合はどうなるか、あまり見かけません((+_+))。ので整理してみたいと思います。基本、同じ(少なくともルールの記述上は全く同じ<ハローワークのページ>)なのですが女性には産休がある分、見方を変えるとところどころ違います。
 期間支給割合月額上限備考
 180日目まで67% 304,314円3分の2ではなく67.000%です。 
6カ月ではなく180日。
女性の場合、おおよそ3カ月目から8カ月目まで。
男性の場合
、おおよそ1か月目から6か月目まで。
 181日目以降50% 227,100円一年を超える場合も同じ
女性の場合、おおよそ9カ月目から12カ月目まで。
男性の場合
、おおよそ7か月目から12か月目まで。 

上限の計算のベースとなるのが「賃金日額」です。
育児休業開始前 6 か月間の賃金を 180 で除したが「賃金日額」となります。(女性の場合、産前、産後休業を取得した場合は、原則として産前、産後休業開始前。休業開始時賃金日額でカウントされるのは、月に11日以上働いた月なので、つわりや通勤緩和で、勤務日数を10日に減らした月は対象とりません。それを除いた6カ月が計算対象になる。

注意しないといけないのが「年額の12分の1ではない(賞与いわゆるボーナスは含まれない)」ことです。あと個人的には「上限を超えると手取り減はかなり痛手」です。
以下男性が一年育休とった場合の例で考えてみます。
便宜上30日=1カ月としているので数日分ずれます。
    
 
    
 年収 月給
(残業・諸手当込み)
ボーナス
(夏冬各々) 
半年分の
収入 
給付金
最初の6カ月 
 給付金/半年分の収入 給付金
7か月目~12カ月目
 給付金/半年分の収入備考 
640万40万80万320万 161万 50% 120万38% 
800万50万100万 400万182万 46% 136万 34%
 
960万60万120万 480万同上38%同上29% 
1120万 70万 140万 560万 同上 33% 同上 24% 
1280万 80万160万640万同上28%同上21% 
試算上、ボーナスは月給(諸手当込み)の二カ月分(基本給の2.5~3カ月分)としています。

各種記事では、上限越えについてあまり触れられることはないので話題にはあまりなりません。「稼いで恵まれているからいいじゃないか」扱いです。
が、正直、この上限(限度額)設定が男性が育休をとるうえで足かせになっていると個人的には思っています。月給45.42万(令和元年8月以降)で上限となりますのでボーナスない場合なら、年収540万以上の人は全員同じ給付金になります。(ボーナスある場合はもっと年収高くても月給自体の上限に引っ掛からないですが、ボーナスは一円も補填されないため、やっぱり休みづらい)
大手企業で大卒総合職で子育て世代の30代以降であれば結構な割合がこの上限にひっかかると思います。

例えば、年収960万の人(40代で管理職とかだともっと多いと思いますが)で半年間は38%(税社会保障込480万→182万<手取りとしても350万くらい→182万の50%強>)、その後は29%(税社会保障込480万→136万<手取りとしても350万くらい→136万の40%弱>)しかもらえませんので(働いていないでもらうくせに文句言うな状態ですが)、人生設計上は結構ハードル高いです。手取りが年間700万から320万くらい(1年でみると手取り毎月60弱が月額25強)になっちゃうので。
家賃20万の家に住んでいるorローン(ボーナス返済無し)とすれば、最初の半年は230万(350万-120万)→62万、後半の半年は230万→16万となります。
ちまたでは給付金で67パーセント(実質8割ほど)補填されるといわれますが、ボーナス無しでかつ上限に引っかからない人(いわば特定のケースのみ)が最初の180日間について当てはまるということなので、ある程度自身の収入シミュレーションはした方がよいです。でないと貯金を一気に切り崩すor生活水準下げる(習い事やめる、つきあい減らす、含め)羽目になってしまいます。

このような考慮をした結果、我が家では休めて半年(30.4万/月の給付金の期間中)という結論になりました。そのため有給休暇と組み合わせて7カ月弱休んで復帰することにしています。


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